第3章 プロジェクト計画書の作成
■3.4 プロジェクトの開発モデル
プロジェクトの進め方は、その目的に応じて、いくつかの方法があります。ここでは代表的な開発手法について学習します。
● ウォーターフォールモデル
ウォーターフォールモデル(water fall model)とは、基本計画・外部設計・内部設計・・・と工程を順番に進めていく方法です。1つの工程が完了してから次の工程に進みます。作業日程の見積もり・工程管理が比較的容易な開発方法です。
ただし、最終段階になるまで、ユーザは仕様の実現状況の確認ができない、前の工程に遡った設定修正ができないなどの欠点があります。

● プロトタイプモデル
プロトタイプモデル(prototype model)とは、要求を分析/定義する段階でプロトタイプと呼ばれる試作品を作り、ユーザに評価してもらうことによりより、要求を完全なものにした上で、設計に入る方法です。
プロトタイプを本番のソフトウエアの一部として使う積み上げ型と、プロトタイプは要件定義が終われば破棄してしまう使い捨て型の2つがあります。

● スパイラルモデル
スパイラルモデル(spiral model)とは、トップダウン設計とボトムアップ設計の長所を生かしたソフトウェア開発工程のモデルで、設計とプロトタイピングを繰り返して開発していく方法です。
ウォーターフォールモデルに比べると、
- システムの規模やスケジュールの予測がつきやすい
- 仕様の修正や再設計に対応しやすい
- システム設計に要する時間が長くなり、作業時間を圧縮することがない
などの特徴を持ちます。

第3章 プロジェクト計画書の作成
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